【報告】教育民生常任委員会視察
平成20年12月18日
教育民生常任委員長 長谷川昭二
教育民生常任委員長 長谷川昭二
委員会調査報告書
本委員会は、次の事件について先進地の調査を終了しましたので、会議規則第77条の規定により調査結果を次のとおり報告します。記1 調査事件
(1)幼保一元化について 調査地大阪府忠岡町
(2)少子化対策について 調査地兵庫県多可町
2 調査期間
平成20年11月13日(木)・14日(金)の2日間
3 調査結果
(1)大阪府忠岡町忠岡町
大阪府の西南部、大阪湾に面する臨海平坦部に位置し、北東うしたきがわは大津川、牛滝川を境界に泉大津市、和泉市、南西は岸和田市に隣接していて、東西に長く、南北に短い地形で、その面積は4.03平方キロメートル、人口は18,158人で、町の両端の距離は一番短いところはわずか800メートルという人口密度の高い町である。また、大阪の中心部からは電車で約30分の通勤圈に位置し、全域が市街化されている。忠岡町の財政は、地場産業であるセーターや毛布の生産基盤が中国に移り、非常に厳しい状態が続いている。
そのような中にあって、教育、福祉という点においては力を入れていて、子ども運が安心して育つことができるよう尽力しているということであった。
保育所等の設置状況は、保育所が公立2ヵ所、私立1ヵ所の計3ヵ所で、幼稚園が公立2園となっている。
忠岡町における就学前の児童数は、平成20年は1,141人で数年間ほとんど変化していない。これに対し、保育所の定員は365人、入所数402人、幼稚園児数236人となっており、待機児童数は年度当初0人であるが、毎年かなり出るので減らすように力を入れている。
保育サービスの状況では、女性の社会進出の増大や就労形態の多様化、核家族化の進展などに対応するため、乳幼児保育3ヵ所、障がい児保育3ヵ所、一時保育1ヵ所、延長保育3ヵ所(公立午後6時30分〜午後7時30分、私立午後6時〜午後7時)を実施している。
保育所の運営費では、平成19年度における町負担額は公立が総事業費3 1 0,258千円、児童1人当たりの経費1,055千円、一方、私立が799千円となっており、その経費は公立が私立より256千円多くなっている6これは主に、職員の年齢差による人件費の差であるどのことであった。また、公立保育所の雇用形態は、正職員4割、非正規職員6割である。
幼児教育の特徴は、幼稚園と保育所、公立と私立の垣根を越えた交流が年4回行われていることであり、遊びやゲームでの交流や思いを語りあう心の交流、交流運動会が活発に行われ、教員同士の交流も深められている。
また、幼稚園5歳児と小学5・6年生が互いに訪問して運動会演技を見せ合ったり、保育所園児を小学校に招き、1年生との遊びでの交流を行ったりと、小学校と未就学前幼児との交流も行われている。
(2)兵庫県多可町
多可町は、平成17年11月1日に旧中町、旧加美町、旧八千代町の3町が合併して誕生した町である。
兵庫県の東播磨地域の内陸部に位置し、あさこ北は丹波市、朝来市、東は丹波市、南は西脇市、加西市、西は神崎郡神河町、市川町にそれぞれ接している。
東西13キロメートル、南北27キロメートル、総面積1 8 5.15平方キロメートルを有し、直線距離で神戸まで約45キロメートル、大阪まで70キロメートルの距離にある。
人口は24,581人で、学校等の施設は、町立小学校7校、町立中学校3校、県立高校1校、町立保育所3園、町立幼稚園4園、私立保育所3園となっている。
多可町の子育て支援の主な取り組みは、保育料が第三子以降について兄弟の年齢を問わず3分の1に減免されている。
保育所は、土曜日も午後7時まで開園し、私立保育園にも年1 1 0万円の助成や補助を行い、公立・私立を問わず一定の保育サービスを提供している。
通園バスは8台有り、内3台は私立保育園にも町経費で充てられている。子育てふれあいセンターは3地区それぞれにあり、O歳から5歳の子どもがいる家庭に子育て支援を行っている。
学童保育では、小学1年〜3年を対象に5ヵ所で取り組まれ、内2ヵ所では幼稚園児から受け入れている。また、母子保健事業では、「妊婦前後期健康診査費助成」やお父さんになる男性にも妊婦体験や赤ちゃんをお風呂に入れる疑似体験など育児への理解を深める「こうのとりセミナー」が行われ、乳幼児医療制度では対象年齢を引き上げ、町独自に入通院とも小学3年まで無料にしている。
児童手当の充実として3歳未満児には一律月額1 0,000円、3歳から小学6年までの第一子・第二子には月額5,000円、第三子には月額10,000円を支給されている。
施設見学をしたキッズランド八千代は、認定子ども園に準ずる幼保連携型の施設で、子育て支援の専用棟もある豊かな自然環境につつまれた複合施設として、保護者からもその役割が期待されている。
4 所 感
(1)大阪府忠岡町
幼稚園と保育所、公立と私立の垣根を超えた活発な交流が行われている。また、教職員間の情報交換や交流も行われ、子ども連のより良い成長に寄与している。
併せて、小学校と未就学児童との交流も行うなど、子ども連がスムーズに小学校に移行できるように配慮されている。
この交流は小学児童のより小さい子ども連への思いやり教育にも役立っている。また、忠岡町の幼稚園では3歳から5歳まで通園しており、こうした異年齢の交流による教育的効果について着目する必要を感じた。
さらに、忠岡町では、幼稚園と保育所のどちらを選択するかは、主に保護者の就労形態や居住区によって決まるようである。
このことからみると、保護者のニーズにこたえられる受け入れ体制を整備することが重要であり、幼保一元化の必要性についても慎重に検討すべきと感じた。
加えて、子育て支援策として実施されている保護者が病気などで一時的に養育が困難になった場合の短期入所生活支援や夜間養護を行う子育て短期支援委託事業や一人親家庭の医療費助成事業などは、本町での検討課題であると感じた。
(2)兵庫県多可町
多可町では、子ども課が設置されており、生まれる前から高校まできめ細やかな子育て支援が行われており、その一貫した取り組みは家庭や子育てに夢を持つことができるようにどいう多可町の基本理念が具現化されているものであるということを強く感じた。


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